PCI Express 4.0とは?使い道と価値を徹底解説
目次
- PCI Express(PCIe)とは
- PCI Expressのバージョンの歴史
- レーン数とデータ転送速度
- PCI Express 3.0 vs PCI Express 4.0
- パフォーマンスへの影響
- ゲーマーにおけるPCI Express 4.0の価値
- ストレージにおけるPCI Express 4.0の利点
- お買い得度について考える
- PCI Expressの互換性と将来性
- まとめ
💻 PCI Express 4.0 - 最新の拡張バス規格とは
PCI Express(PCIe)とは
コンピューターの拡張カードがマザーボードと通信するための拡張バスであるPCI Express(PCIe)についてまずは理解しましょう。PCIeは、GPU、SSD、Wi-Fiアダプター、モデム、キャプチャーカード、サウンドカードなどの拡張カードが使用する普遍的なバスです。
PCI Expressのバージョンの歴史
2003年にリリースされたPCI Express 1.0を皮切りに、PCI Express 2.0、PCI Express 3.0、PCI Express 4.0など、さまざまなバージョンが登場してきました。最新のバージョンはPCI Express 4.0であり、このバージョンは2021年にはPCI Express 5.0が導入される見込みです。
レーン数とデータ転送速度
PCI Expressスロットは、レーンの数によって特徴付けられます。最も一般的なバリエーションは、1レーン、4レーン、8レーン、16レーンのPCIeです。レーン数が多いほどデータ転送速度が高くなり、全体的な帯域幅も大きくなります。グラフィックスカードは16レーンのスロットが必要ですが、サウンドカードは1レーンで十分です。PCI Expressのレーン数の特性は、すべてのバージョンに適用されます。
PCI Express 3.0 vs PCI Express 4.0
PCI Express 3.0とPCI Express 4.0の違いは、転送速度と帯域幅にあります。PCI Express 3.0の転送速度は最大8ギガバイト/秒で、帯域幅は最大32ギガバイト/秒です。一方、PCI Express 4.0では転送速度が最大16ギガバイト/秒、帯域幅が最大64ギガバイト/秒に向上しています。その他の新機能は特になく、転送速度と帯域幅の向上が唯一の違いです。
パフォーマンスへの影響
PCI Express 4.0を搭載したマザーボードにグラフィックスカードを挿入しても、ゲームのパフォーマンスが向上するわけではありません。実際には、わずか1〜2フレーム/秒の差異しかありません。ほとんどの場合、フレームレートの差はゼロです。同様に、ストレージでもわずかな改善が見られますが、これは個人で気づくほどのものではありません。PCI Express 4.0が有用なのは、高性能なNVMe SSDを使用する場合に限られます。その場合、追加の帯域幅によってSSDはより高速にデータを読み書きできます。ただし、ゲーマーにとってはこのような帯域幅は必要ありません。
ゲーマーにおけるPCI Express 4.0の価値
現時点では、ゲーマーにとってPCI Express 4.0は価値がないと言えます。特にコストを削減したい場合は、PCI Express 4.0対応のマザーボードは選択肢から外すことができます。追加の速度が魅力的に聞こえるかもしれませんが、実際にはゲーム内での利点はありません。さらに、PCIeのバージョン間の唯一の違いは速度の向上だけであることを考慮に入れると、心配することはありません。また、PCI Expressの技術は過去のバージョンとの互換性があり、将来のバージョンとも互換性がありますので、将来性を考慮しても安心です。
ストレージにおけるPCI Express 4.0の利点
PCI Express 4.0は、NVMe SSDを使用する場合にストレージの読み書き速度をわずかに改善します。しかしこの差異は非常にわずかであり、個人で気づくほどのものではありません。この利点は、ワークステーションを構築する場合に関連性がありますが、ゲームにおいてはあまり重要ではありません。
お買い得度について考える
今のところ、ゲームにおいてPCI Express 4.0を選択するメリットはほとんどありません。最もパワフルなワークステーションを構築したい場合を除き、PCI Express 4.0はお買い得度が低いと言えます。追加の速度が唯一の違いであることを考えると、PCI Express 3.0のマザーボードを選択しても将来において問題はありません。
PCI Expressの互換性と将来性
PCI Expressの技術は、過去のバージョンとの互換性があります。つまり、PCI Express 4.0のマザーボードはPCI Express 3.0の拡張カードとも使用できますし、将来のバージョンとも互換性があります。将来的にPCI Express 5.0や6.0が導入されるにしても、すぐにバージョンアップが必要となるわけではありません。
まとめ
ゲーマーにとっては、現時点ではPCI Express 4.0はあまり意味がありません。追加の速度向上がゲームにおいてほとんど効果を及ぼさないためです。コストを削減したい場合や、将来性を考慮したい場合は、PCI Express 3.0のマザーボードを選択しても問題ありません。PCI Express 4.0の利点は高性能のNVMe SSDを使用する場合にのみ現れますが、ゲームにおいてはそれほど重要ではありません。